怖れへの考察

パワハラ上司、業者いびり、やたらとマウントをとってくる奴…。すべての原因は「怖れ」にある。そいつが心の奥底で何かに怖れているからこそ、強気でプレッシャーをかけてくるのだ。そういう人間は往々にして相手に毅然とした態度をとら...

自己に帰る瞑想#2

どこへ赴こうが、自分という枠から逃れることはできない。真の脱落は「いま、ここ」で行わなければならない。

脱落思考

私はこれまで自分の性質と合わない事柄から逃げ続けてたが、どっこい今でも生きている。よくよく人生を振り返ってみれば、逃げてきたら生き延びているのかもしれない。

自己に帰る瞑想#1

時間、貨幣、土地…。元々どこにも線引きされていなかったものに対して勝手に意味づけをして右往左往しているのが現代社会。そんな偏狭なものに魂を売るのは馬鹿げている。人間は元来もっと自由で開かれた存在だったはずである。

事実

資産を残したところで、あの世に持っていけるわけではないが、借金もまたあの世に繰り越されない。だから図太く生きるべきである。

省察

ここまで生きてみて分かったこと。それは「若い頃に立派だと感じたとしても創造性のないものは自然にメッキが剥がれていったし、一見どうしようもないものであったとしても、そこに創造力があったものはちゃんと残っている」ということ。...

集中せよ

アイツがこう言った、ああ言ったと外野のことばかりに時間を費やしている人々が激増している現代においては、他人の目を一切気にしない馬鹿者が最終的に勝つ。

東京から来た鳥

SNSで始めて彼とメッセージのやりとりをした時は、軽い暇つぶしのつもりだった。だけど、何度かメッセージを交わすうちに、そんなに悪い人じゃないな、と感じてきた。お互いが好きなバンドがたまたま一緒だったこともあって、気がつけ...

心臓に先天性の疾患をもって生まれてきたわたしは今まで急性心停止を3回経験していて、蘇生措置までの間の意識が薄れていく中で毎回おなじ光景をみている。それが夢なのか現なのか?はっきり分からないけれど、わたしはその時の状態を「...

環七のネズミ

 いまから25年前のことだ。事業を営んでいた私の実家は、バブル崩壊の煽りを受けて、見る見るうちに経営に行き詰まっていき、借金に借金を重ねたあげく、あえなく倒産した。ありとあらゆる人間の怒号と、泣き声と、脅しが嵐のように押...

練馬オアシス慕情

 三年前に父が他界するまで、私の実家は「としまえん」のすぐ目の前にある商店街で小さな精肉店を営んでいた。プール客でごった返す夏休みは稼ぎ時で、毎年私は店先の露店でヤキトリを売るアルバイトに借り出された。   毎朝、自宅の...

ノイズは降るがままにせよ

小学生の頃、お年玉で買ったSANYOの赤くて小さなラジカセでラジオの深夜放送を聴くのが何よりも好きだった。僕がよく聴いていたのは、毎週日曜日の夜にTBSラジオでやっていた『ミステリーゾーン〜体験実話シリーズ〜』という番組...

スペランカー

「そういえば、すこし前にマサヨシ君が来たんよ」 久しぶりに故郷へ帰省した日の晩、台所で調理をする母がおもむろに口を開いた。「そこの棚に、ほら、見えるじゃろ。昔あんたにあれを借りて、返すのを忘れてたって、わざわざ持ってきた...

ノオト:『宮沢賢治』

宇宙の中での自分をはっきりと認識できるその心にくらべて そして、森羅万象と交歓できるその精神にくらべて 彼の肉体はあまりにも小さかったから 永くこの世にいることが許されなかった。 子供たちと一緒に、時には一人で森と会話し...

地球という星の孤児

人間は生まれ落ちる土地や育ちを選ぶことができない。 馬は生まれてすぐに立ち上がる。猫は生後一週間で獲物を探す。人間にはそれができない。 あらゆる選択が許されないまま生まれ育つ人間存在は皆、地球という星の孤児である。

弱さについて

眼病の棟方志功眼を剝きて猛然と彫るよ森羅万象   「美というものは自分のもんじゃなくて、みんなのものだ。これはもう驚天動地の、僕の美に対する大きな眼の開きでありましたな。」 「目が弱いわたくしは、モデルの身体の...

「生」を捉える

「人間とは生と死との間でさまよい、離れようと思っても離れられず、うごめき、捨てようと思っても捨てられぬ愛憎、また悟ろうとあがく生の人間、この悲しい生命ある者の姿、ここから離れられないのだ、という自覚のもとに、仕事をしよう...

ある季節

「夏というのは一つの心の状態なんだ。」 片岡義男  

意味という病

「技術は改良と衰退の繰り返しである」 「造形芸術と音声芸術は無意味から出発する」 「人間の世界は意味の世界である。それは曖昧性、矛盾、狂気。あるいは混乱を耐えることはできるが、意味の欠如を耐えることはできない。」 「意味...

亡命者かく語りき

「芸術的発見は、その都度、新しくユニークな世界像として、絶対的真理の象形文字として現れてくる。それは啓示として出現する。世界の法則すべて、つまり、美と醜、人間性と残忍性、無限性と限界性のすべてを、一挙に直覚的に把握したい...